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エンジニアのためのマネジメントキャリアパス

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この本は

筆者がスタートアップに移籍してから、テックリード、CTOとスケールアップしていった経験を元に、自分が助言できそうな言葉を National Novel Writing Month (NaNoWriMo)と呼ばれるイベントでまとめ上げたものを一冊の本にしたもの。

管理の道に足を踏み入れたエンジニアがたどる典型的なキャリアパスを段階的に解説し、その取り組みの秘訣を紹介している。

感想

一言で言うならば、網羅的。

管理の道と言っても、メンターからCTOまで順番に解説されている。 この間に、テックリードや事業部長、経営幹部とあるのだが、それらをひとつひとつ筋書き立てて文章化されている。

少し大きめの組織にいるエンジニアだったらば、新人が入ってきたときに、その面倒を見るといったメンター制度に放り込まれることがあると思うけれども、それがこの管理の道の最初の一歩として説明されていることにまず驚いた。そこからテックリード、管理者、管理者の管理者、CTOと求められる能力の変化、実際にどのように変わっていくかを自分の経験を踏まえた解説は納得するところが多い。読み手としては、途中まではあるあるな話なのだが、CTO経験者はそんなに多いわけではないので、途中から、自分の上の人はこういうことを意識したりするのかという目線に切り替わっていくことになる。

これだけ網羅でも足りないところはあるのだが、それを及川さんのまえがきでフォローされているところも関心する。 (本編は最後の文化に押し込んでいる内容が多い)

いま現在管理職をやっている人にも良いが、エンジニアの役職がどのようなものなのかを知りたい人にも有用な一冊。 そして、ここまでロジカルに人や組織を管理をするということを説明されると、何かでガツンと殴られたような気分にもなれると思う。

エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド

エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド